突然、課長と秘密の関係になりました

「なんか焼いたり食べたり呑んだりして。
 結局、一日庭にいました。

 途中から何故か犬がいて」

「……何故かいるものなの? 犬」

「はあ、気がついたら、私の椅子の足元に、黒いシュッとした犬が座ってて。
 アヌビス神みたいな。

 やけに鼻息の荒い人がいるなと思ったんですよ」

 一征さんがもらってきたらしいです、と一彩は言う。

「俺はもっと可愛い犬がいいんじゃないかと言ったんだが」

 トレーを手に現れた彰宏が言う。

 お座りくださいっ、と一個離れた席にいた、事業部の部長を弾き飛ばす勢いで横にずれた令美が言う。

「……ありがとう」
と一彩の前に座りながら、彰宏は言った。