突然、課長と秘密の関係になりました

「兄妹じゃなかったっ。
 一彩っ、結婚してくれっ」

 何故っ?

 兄妹じゃなかったからっ?

 兄妹じゃなかったら、あなた、誰とでも結婚するんですかっ?

「これで、俺も一征と対等だっ」

 一征さん、何処から湧いてきましたっ!?
と一彩が思ったそのとき、どさり、と荷物を落としたのは、帰宅してきた朱鷺子だった。

「なんですってっ。
 じゃあ、一彩は昴さんの子じゃないのっ?

 昴さんの子だと信じて育ててきたのにっ」

 いや、昴さんの子じゃなかったら、育てない気だったんですか。

 ああいや、ボンクラの父の子であるお兄ちゃん、ちゃんと育ててるか。

「昴さんの子ならよかったのに~っ」
と泣き崩れる朱鷺子を昴が慰める。