夜、
「あ、そうだ。
令美さんにお土産もらったんだった。
食べますか?」
と一彩はお茶を淹れに席を立った。
すると、二階から、どどどどっと彰宏がらしくないスピードで下りてくる。
「くそっ。
何故、あっちのアドレスにっ。
ああ、そうかっ」
と自問自答している。
「一彩っ」
「は、はい?」
「兄妹じゃなかったっ」
「えっ?」
そういや、この間、このゴミもらっていいかと言われたな。
あれ、髪の毛だったのか?
と一彩は気がつく。
彰宏は、いつのまにやら、令美が教えてくれていたDNA鑑定の会社に依頼していたらしい。



