金曜日。 支社から届くはずの資料がまだ届かなかった。 今日中に取引先に送らねばならないのに。 なんか違う仕事でもして待つか。 でも、お母さんとの待ち合わせまで、あんまり時間ないなあ、と思いながら、引き出しを開けたとき、 「南」 と彰宏が声をかけてきた。 「お前、今日、用事があるんじゃなかったのか」 よくご存知ですね、と思ったこちらの表情を読んだらしい彰宏が言う。 「社食でデカい声で話してたのが聞こえてきたんだ」 ……すみませんでした。