彰宏がパントリーでお茶菓子を探していると、一彩が一征を連れて階段を下りてきた。 開いたままの扉のところから、こちらを見て呼びかけてくる。 「あ、課長、なにかいいものありました?」 「いや、父さんがいつもこの辺に隠してるんだが」 昴は今、帰ってきて、風呂に入っている。 「お好み焼きの匂いが残ってるっ。 いいなあ」 と言っていたが、着替えて、また、出ていくそうだ。 「一征さん、ここでいいですか? 席」 「ああ、ありがとう」 という二人の会話を聞きながら、 待て、 と彰宏は思っていた。