そんなこんなで神経をすり減らしながら仕事をし、水曜日を迎えた。
「はあ~。
もう疲れるよ~。
いくらイケメンでも、あの絶対にミスは許さんっ、みたいな顔見てるとさー」
ロッカールームで別の部署の友だちにそうもらす。
このフロアの女子社員全員が同じロッカールームなのだ。
「じゃあさ、行こうよ」
と同期のすみれが言う。
「え? 何処に?」
「あんた言ってたじゃん。
今日、商店街のカードで健康ランドの割引がきくって」
「ああ、そうだったね。
行こう行こうっ」
行こう、癒されにっ、と意気揚々と出発したのだが。
……何故だ。
何故、隣のマッサージチェアにあなたが座っているのですか、鴻上課長……。



