「お疲れ様です。 相変わらず仲いいですねー」 と呑気なことを言う黒須と会社の玄関ロビーで出会った。 「別に仲はよくない。 仕方なく兄をやっているだけだ。 一彩、お前、またバスで、デカい声でお得情報を話してたから、後ろの男が熱心に聞いてて、前に座ってたおばちゃんがメモしてたぞ」 と兄らしく注意する。 一彩は、あはは、と笑い、 「いいことじゃないですか」 と言っていた。