そして数分後。
みのりちゃんは、勢いよくページを破った。
「……パーン!!」
小さな声でそうつぶやいて、
破った紙をぎゅっと握りつぶしてゴミ箱に放り込むと、肩の力がフッと抜けて、長い間抱えていた重いものが少し軽くなったように見えた。
「あれ? なんか少しだけ、スッキリしたかも……?」
「ほんと!?」
ここねは小さくガッツポーズを決めて、心の中で『よし!やった!』と叫んだ。
「わたし、もう一回書いてみる……!」
それからみのりちゃんは、夢中になって作文を書いていた。
前みたいに「前向きなことを書かなきゃ!」って気負うんじゃない。
今度は、ゆっくりとペンを動かしながら、眉間のシワも少しずつほどけていく。表情は穏やかで、心の奥から言葉を紡いでいるようだった
ここねはホッと胸を撫で下ろし、その場を去った。
それから数日後。
ついに、クラスで発表された作文コンクールの学年代表に、みのりちゃんの名前が呼ばれた。
「えっ……わたし……!?」
教室中がざわめき、拍手が湧き起こる中、みのりちゃんはまだ信じられないように目を丸くしていた。
でも、次の瞬間には、ふわっと顔がほころんだ。
みのりちゃんが振り返った先には、ここねが小さくピースをして微笑んでいた。互いに目が合い、自然と笑顔がこぼれた。


