「ところで2人は、何の話をしてたんですか?」
「え? うーん…」
「恋愛の話。お子ちゃまにはわかんないだろうけど」
ここねが言葉を濁したけど、まゆちゃんは隠す様子もなく話した。
「恋愛の話!? 俺も聞きたいっす!」
「えー、あんた恋愛経験ないでしょ」
「ま、まあないっすけど……好きな人くらいは……」
何かをモゴモゴ言う空翔くんとチラリと目が合う。
「ふーん、そういうことか……」
まゆちゃんはニヤニヤしながら、椅子に肘をついてじっと空翔を見つめる。
完全に楽しんでる顔だ。
「その好きな人ってすごくお人好しの、強い人? それに笑顔が可愛いとか? 文房具詳しいとか?」
「それ……すごく限定的じゃないっすか!」
ここねはカウンターの中でレジ用紙を片付けていたけど、2人のやり取りは耳に入って、何やら楽しそうでクスッと笑った。


