――――――――――…………………………
……………………
…………
『クソが、あの男……!』
その人は、ダンッと拳をそばにある台に叩きつけた。
『忌々しい真似を……!隔壁を降ろせ!奴らをこいつらに触れさせるな!』
私はただ怒っている彼を見つめて、言葉を分析して。
招かれざる客が来たのだ、ということだけを把握した。
でも――そのときだ。
私の思考に、その考えが浮かんだのは。
『……あーくん』
『刹菜?』
『ふしんしゃさん、来たんだよね?」
『そう、みたいだな』
小さい声で、ひそひそ。
いつもはすぐ「なにを話しているんだ?」って聞いてくるのに、今回ばかりは誰も、私たちの会話に気づかなかった。
誰もがその、「ふしんしゃ」ばっかり見てたから。
『なら、私たちは――』
「ふしんしゃ」は、彼らにとっては邪魔なのだろう、だから。
私たちにも、とれる行動があったのだ。
――――――――――…………………………
……………………
…………



