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「はあぁ……素晴らしい……!」
「…………」
「ねえ、あの子大丈夫かな……?」
「何もかも急に新しくなったと思ったら、ついに心が壊れ……?」
何か失礼なことを言われているような気がするが、それも全然気にならない。ほんっとに耳に入ってこない。
今は尊都さんに雇われた2日後の、昼休み。
私は2回目の色とりどり健康によさそうスペシャル弁当を、尊都さんからもらったスマホでパシャパシャと激写していた。
ちなみに昨日も同じ行動をしており、新品のスマホの写真フォルダにはすでに30枚ほどのお弁当の写真が収まっている。
帰ったら厳選して、五枚くらいには減らさないとな……。
でも撮りたくなっちゃうくらいとっても素敵なお弁当だ。
「神様仏様マリア様、あの人に会わせてもらって本当にありがとうございます、食糧ありがたや……」
「…………何やってんだあいつ……?」
尊都さんに出会えたことと食べ物のありがたみに深く感謝して、私はしずしずと箸を取った。
ああ、極限状態まで割り箸を使い回さなくていいこの快感……!なんて食べやすい!
今日も、帰ったら絶対厨房の人たちにお礼しよう。私は何もあげられないけど、それでも感謝は伝えないとね。
「んー、うま!ごちそうさまでした!!」
厨房の人たちへの感謝を抱きながら私は速攻でご飯を食べ終わり、すっくと立ち上がる。
よし。それじゃあ、ちょっと知りたいことがあるから、図書室に行ってみよう。
私は素早くお弁当箱を片付けて、さっさと教室を後にした。



