___ついに本番の日がきた

 

スタジオの空気はピリッと張り詰めてるのに
私の心臓は…不思議と落ち着いてた

 

あの日、涼真くんと練習した全部が
身体にしっかり染み込んでくれてる気がした

 

相手役の真也くんとも軽く目を合わせる

向こうも少し緊張してるのが伝わってくる

 

──でも、私はもう大丈夫

 

スタッフの準備が整い
監督の声が響く

 

「よーい…スタート!」

 

 

__まずはキスシーンから始まる

 

相手役がゆっくり私を引き寄せ
唇が重なる

 

自然に身体が反応する

腕を彼の背中に回す動きも
あの日練習した通りスムーズに入っていく

 

唇を吸われる感触に合わせて
自然に甘い吐息が漏れる

 

『っんぁ…』

 

相手役の目が一瞬揺れた

多分私の入り込み方に驚いてくれている

 

…でも私は演技に完全に集中してた

 

 




『……もう我慢できない』

 

『……私も…もう、欲しいの…』
 

 

そのままソファに倒れ込み
身体が重ねられていく

 

服が乱れ始め
肌が露わになるタイミングも、リズムも完璧

 

___首筋へ降りるキス

鎖骨を這う唇

肌のラインをなぞる指先

 

甘い声が自然に漏れ続ける

 

『ん…っ…はぁ…』

 

身体の奥から自然に震えが走る

 

 



『……全部、私の中に欲しい…』

 

「……任せろ」

 

 

ブラウスがゆっくり外され
下着もズラされ
肌が完全に晒されていく

 

相手役の手が胸を包み込み、揉まれ
唇が柔らかく吸い上げてくる

 

『んんっ…はぁ…あっ…』

 

___自然に腰が浮き

脚が開いていく

 

下半身の衣装も自然に脱がされて

下着の上から優しく撫でられる

 

___濡れていく感触と音が
現場の張り詰めた空気をさらに包んでいく

 

 



『……気持ちいい?』
 

『……ん…すごく…んぁっ…もっと…して?』

 

 

ついに___

相手役の手がショーツの中に入ってきた

 

そこから先は
もうあの日の練習通り

 


指がゆっくり挿し入れられる感覚と

中を優しくかき回されるたび

甘い声が何度も漏れたあの時を思い出す
 

『んっ…や…あっ…んん…!』

 

___目を閉じたまま
自然に身体が震え、揺れていく

 

呼吸が浅くなり
喉が熱を持って声を漏らす

 

スタッフたちの空気も一切乱れない

___皆が飲み込まれてた

 

それだけ
私たちの芝居がリアルで濃密だった

 

 



『…もう…イきそう?』

 

『……んっあ!…う…っん…イ…くっ!…!』

 

 

クライマックスに向かって
指でさらに深く、優しくなぞられていく

 

『んんっ…んっ…あぁあっ…!』

 

身体が反射的に跳ね上がり
甘い絶頂の声が響く

 

そのまましばらく全身が痺れてた

 

 

──そして監督の声が落ちる

 

「……カット!!」

 

一気に静まる現場

 

監督は数秒だけ静かに考え込み
満足そうに頷いた

 

「……最高だった。もうこれ以上ない。完璧」

 

 

スタッフの中にも
小さく拍手が漏れた

 

相手役の俳優さんも
息を整えながら小声で私に囁く

 

「……凄かったよ…リアルすぎて本当に驚いた」

 

私は苦笑しながら小さく頭を下げた

 


 

──全部、涼真くんのおかげだ

 



あの時を思い出して
また…心臓がドキドキしてきた