ハイスぺ幼馴染が約束を守ってくれるって本当⁉


純玲の声を聞いて楓は後ろを振り向こうとした。
しかし、あっくんは楓の耳元で囁いた。

「楓、大丈夫だから振り向かないでいいよ。これからは俺が楓を守るから。」

楓はあっくんの言葉に戸惑いながらも、そのまま振り返らず部屋を出たのだった。
楓は手足が震えていた。

あっくんはそっと楓の肩に手を置くいて微笑んだ。

「疲れただろ、なにか美味しいものでも食べに行こう。」


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ここはホテルの中にあるイタリアンのお店だ。
このお店はあっくんの顔なじみのようで、何も言わなくても個室を用意して案内してくれたのだ。

「フレンチは堅苦しいから、イタリアンの店にしたけど…良かったかな?」

「はい、イタリアンは大好きです。」

楓の返事を聞くとあっくんは慣れた様子でオーダーを始めた。
その様子を見て、楓は少しだけあっくんとの距離を感じてしまう。

「…十条専務は…こういうホテルのレストランは…よくいらっしゃるのですか?」

「あぁ、仕事で使う事が多いかな。」

「そ…そうですよね…仕事ですよね。」

楓が何か少し元気がない表情をしたので、あっくんは楓の顔を覗き込むように見た。

「もしかして…楓は俺が女の人と来ていると思ったの?」

「そ…そんなこと…思いません…よ。」

あっくんはいきなりケラケラと楽しそうに笑い出した。

「楓が焼きもちを妬いてくれてくれるなんて、なんだか嬉しいな。」

「ち、ち、違いますよ!!」