ハイスぺ幼馴染が約束を守ってくれるって本当⁉


「楓、さぁ皆が待っている。急いでいこう。」

楓の手をとって歩き出すあっくん。
いつのまにか、あっくんも髪をアップにセットして、スーツも濃紺でベスト付きのスリーピーススーツに着替えていた。

楓が手を繋がれた状態が恥ずかしくて思わず声を出す。

「あの…十条専務…待ってください…手を繋がれると…なんだか恥ずかしくて…。」

気づけば楓は顔を真っ赤にしていた。
その様子を見てあっくんは口角を上げる。

「楓…昔はよく手を繋いだのに恥ずかしいとは…俺を意識してくれているのかい?うれしいな。」

「十条専務!揶揄わないでください!!」

そして、あっくんと楓は皆が待つ部屋の前に到着した。
楓は大きく息を吐いてかなり緊張しているようだ。

「楓、大丈夫だよ。心配するな。俺が楓を守ってやる。」

あっくんは楓に笑顔を向けると、次の瞬間勢いよくドアを開けた。