クズ彼氏の甘く危険な呪縛


視界が揺れ、力が抜けて地面に座り込む。
足に力が入らなかった。

……いっそレオがいなくなってくれた方が、よかったのかもしれない。
でもそんなこと、思った瞬間から怖くて怖くて、全身が震えた。

いなくなったら私はどうなる?
何を拠り所にして、生きていけばいい?

ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。

口の中で何度も繰り返しても、誰にも届かない。

心のどこかでわかってる。私が欲しかったのは、

“レオに許されること”じゃなくて、
“レオに愛されること”だった。

なのに私は、ただ……。

自分が苦しいことばかりを考えて、
レオがどんな気持ちでいたのかなんて、考えようともしなかった。

傷つけてしまった。
レオを。

どうして、こんなに全部、間違えてばかりなんだろう。

愛されたいって、そればかりで。
愛したかったはずの相手に、傷を残してしまった。

いくら考えても、何がダメだったのか。なにを間違えたのかわからない。

考えても、考えても、正解なんてどこにも見つからなかった。