目が覚めたとき、部屋は静まり返っていた。
空気が濁っていた。ふ、と吐いた熱が、部屋に薄く溶けて、まだそこに漂っている気がした。
気怠い体を起こし、散らかっていた下着を身に着ける。湿ったシーツが体をくすぐった。
太ももにこびりついた欲が、昨日の夜を嫌でも思い出させた。
レオはもういなかった。いつものことなのに、今日はすこしさびしく感じる。
髪を耳にかけたとき、ぴりりとした痛みを感じた。
「あ……昨日の……?」
恐る恐る、触れると冷たい金属の感触とじんわりとした熱。
鏡に映った自分の耳たぶには、いつもレオがつけていたシルバーのピアスが刺さっていた。
小ぶりなはずのそれは、鎖みたいにずっしりと耳たぶを引っ張っていた。
優しく、なるべくピアスに触れないよう、指先でなぞる。
――私は、まだ……レオの”モノ”なんだ。
それは深く心に刺さると同時に、私の胸を高鳴らせた。
レオの”モノ”でいていい。
レオは、まだ私を捨てていない。
ゆっくりと、涙が頬を伝った。
痛い。
苦しい。
でも、これが、レオの愛の証明……。
「……ふ、ぅっ……レオ――」
ぐっ、と耳たぶのシルバーをなぞる指先に力が入る。
涙が止まらないのに、口角が上がる。
この痛みも、この熱も、昨夜の証。
レオが、ちゃんと私を選んだ証拠――
どうしようもなく、愛しくて。嬉しかった。
空気が濁っていた。ふ、と吐いた熱が、部屋に薄く溶けて、まだそこに漂っている気がした。
気怠い体を起こし、散らかっていた下着を身に着ける。湿ったシーツが体をくすぐった。
太ももにこびりついた欲が、昨日の夜を嫌でも思い出させた。
レオはもういなかった。いつものことなのに、今日はすこしさびしく感じる。
髪を耳にかけたとき、ぴりりとした痛みを感じた。
「あ……昨日の……?」
恐る恐る、触れると冷たい金属の感触とじんわりとした熱。
鏡に映った自分の耳たぶには、いつもレオがつけていたシルバーのピアスが刺さっていた。
小ぶりなはずのそれは、鎖みたいにずっしりと耳たぶを引っ張っていた。
優しく、なるべくピアスに触れないよう、指先でなぞる。
――私は、まだ……レオの”モノ”なんだ。
それは深く心に刺さると同時に、私の胸を高鳴らせた。
レオの”モノ”でいていい。
レオは、まだ私を捨てていない。
ゆっくりと、涙が頬を伝った。
痛い。
苦しい。
でも、これが、レオの愛の証明……。
「……ふ、ぅっ……レオ――」
ぐっ、と耳たぶのシルバーをなぞる指先に力が入る。
涙が止まらないのに、口角が上がる。
この痛みも、この熱も、昨夜の証。
レオが、ちゃんと私を選んだ証拠――
どうしようもなく、愛しくて。嬉しかった。
