「……ヨリ」
「ひっ……!」
不意に後ろから抱きすくめられ、耳元で低い声が聞こえた。
振り返ればレオが甘えるように、けどこちらを射抜くように見つめていた。
慌ててスマホの電源を切って伏せる。
「お、起こしてごめんなさい……」
「んー?なんかイイことあった?」
その声色は優しいのに、目は冷たかった。
「……ぁ」
バレてると、直感で思った。
だけど中途半端に開いた口は、震える声で嘘を紡いだ。
「なにも、ない……よ」
「……ふぅん……なぁ、ヨリ」
なに、と返す前に体が固まった。
冷たい手がシャツの裾から入り込んで、胸元にたどり着いた。
「しよ」
唇が首筋を強く吸い上げる。
拒否は……できなかった。
それが罪悪感からなのか、まだ彼を愛してるからなのか――どっちなのかぐずぐずの頭では考えられなかった。
