帰り道はすっかり暗くなっていて、夜の気配が濃くなっていた。
肌寒い風に吹かれながら、私は隣を歩くレオくんの手に、そっと視線を落とす。
何も言わなくても、自然と繋がれている手。
最初はびっくりしたけど。今でも……まだ少し緊張するけど、それでも。
……嫌とかじゃ、全然なくって。ただ、どう言えばいいのかわからないくらい、胸がぎゅっとした。
「週末、空けとけ」
不意にレオくんが言って、私の手をぱっと離した。
え?と顔を上げたときには、もうレオくんはくるりと背を向けて、歩き出していた。
「あ……レオくん……!」
呼び止める間もなく、どんどん小さくなっていく背中。
置いて行かれた気持ちと、でも――週末も会えるんだ、という事実に、胸の奥がくすぐったくなる。
肌寒い風に吹かれながら、私は隣を歩くレオくんの手に、そっと視線を落とす。
何も言わなくても、自然と繋がれている手。
最初はびっくりしたけど。今でも……まだ少し緊張するけど、それでも。
……嫌とかじゃ、全然なくって。ただ、どう言えばいいのかわからないくらい、胸がぎゅっとした。
「週末、空けとけ」
不意にレオくんが言って、私の手をぱっと離した。
え?と顔を上げたときには、もうレオくんはくるりと背を向けて、歩き出していた。
「あ……レオくん……!」
呼び止める間もなく、どんどん小さくなっていく背中。
置いて行かれた気持ちと、でも――週末も会えるんだ、という事実に、胸の奥がくすぐったくなる。
