「あー……たまんねえ」


うっとりした声が、瞳が、表情が、私をおかしくする。
もう何も考えたくない。考えられない。


「レオくん」

「ん?どした、ヨリ」

「だいすき」


私の告白にレオくんは特に驚かなかった。


「知ってる。俺も、愛してる」


レオくんはそう言って、私の頭を撫でた。
子供をあやすみたいに、優しい手つきで。


「……可愛いなぁ、お前。誰にもやらねーからな。誰にも、絶対」

「うん……」


そのまま私の頭を胸元に押しつけて、ゆっくり背中をさすってくれる。
レオくんの心音がすぐ近くで聞こえる。
落ち着くような、不安になるような。
私の体が、少しずつレオくんの温度に溶かされていく。


「お前がいないと、俺ほんと壊れる。マジでやばいことしちゃうかも」


冗談みたいな口調で言いながら、レオくんの指が私の髪を優しく解いていく。


「だから、お願い。ずっとそばにいて?約束して。俺だけに、従って」


まるで小さな子がわがままを言うようなトーン。
だけどその奥にあるものが怖くて、背筋がぞくりとする。

それでも私は、レオくんの胸に顔をうずめて、うなずいてしまった。