あれから、何日が経ったんだろう。

朝と夜の区別もあいまいな部屋で、私はいつものようにカーテンの隙間から空の色を見ていた。
お腹が空けばレオがご飯をくれるし、話しかければ笑ってくれる。

ただそれだけ。だから、怖いと思うことも、逃げようと思うことも、なかった。

……レオは今日もお仕事。
「危ないことじゃないよ」って言ってたけど、何の仕事かは教えてくれなかった。
でも帰ってくるたびに、私の髪を撫でて、「ただいま、ヨリ」って甘く言ってくれる。

それだけで、いい。
他のことは、考えないようにしてる。

従順にしていればレオが喜ぶ。
偽りの平和だってわかってる。

だけど、それでも……私は……。

そんなときだった。
部屋に、インターホンの音が響いた。