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夕暮れの中庭――
授業が終わったあと、たまたま帰り道が重なった
「紬ちゃん」
隣を歩く樹先輩が、静かに声をかけてくる
「今日少しだけ…話せるかな?」
「……もちろんです」
ベンチに並んで座ると
穏やかな風が吹き抜けた
しばらく沈黙が流れて
先輩がゆっくり口を開いた
「こうして紬ちゃんと過ごす時間がさ…すごく心地いいんだ」
ドクン――
「……わたしも、です…」
「でもね」
先輩がふっとこちらに目を向ける
「その気持ち…“好き”って言葉に変えてもいいかな」
ドクン――!!!
一気に息が詰まるくらい胸が跳ねる
「……え…?」
「紬ちゃんのことが好きだよ」
ゆっくり、真っ直ぐに言葉を重ねられる
「最初に会った時から、ずっと」
心臓の音がどくどくとうるさく鳴ってた
「急がなくていいけど…
紬ちゃんの隣にいるのは、俺でいたい」
優しく笑う先輩の声が、まっすぐ胸に響いてくる
「……わたし…」
言葉は詰まったまま出せなかったけど
そのまま先輩は、そっと立ち上がって微笑んだ
「今日はそれだけ伝えたかった。
……またね」
去っていく先輩の背中を見送りながら
胸の奥が静かに、でも大きく揺れていた__
――――
夕暮れの中庭――
授業が終わったあと、たまたま帰り道が重なった
「紬ちゃん」
隣を歩く樹先輩が、静かに声をかけてくる
「今日少しだけ…話せるかな?」
「……もちろんです」
ベンチに並んで座ると
穏やかな風が吹き抜けた
しばらく沈黙が流れて
先輩がゆっくり口を開いた
「こうして紬ちゃんと過ごす時間がさ…すごく心地いいんだ」
ドクン――
「……わたしも、です…」
「でもね」
先輩がふっとこちらに目を向ける
「その気持ち…“好き”って言葉に変えてもいいかな」
ドクン――!!!
一気に息が詰まるくらい胸が跳ねる
「……え…?」
「紬ちゃんのことが好きだよ」
ゆっくり、真っ直ぐに言葉を重ねられる
「最初に会った時から、ずっと」
心臓の音がどくどくとうるさく鳴ってた
「急がなくていいけど…
紬ちゃんの隣にいるのは、俺でいたい」
優しく笑う先輩の声が、まっすぐ胸に響いてくる
「……わたし…」
言葉は詰まったまま出せなかったけど
そのまま先輩は、そっと立ち上がって微笑んだ
「今日はそれだけ伝えたかった。
……またね」
去っていく先輩の背中を見送りながら
胸の奥が静かに、でも大きく揺れていた__
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