「すっごーい! さすがは天下のJWAね。うちの訓練施設とは大違い」
こずえがキョロキョロと中を見渡して声を上げる。
「あれ? こずえちゃん、ここに来るのは初めてだっけ?」
「うん。美羽が小さかったから、今まではハンガーだけしか行ったことなかった」
「そう言えばそうだったね。美羽ちゃん、3歳になったから、今日はお仕事体験も出来そうね」
「どうかなー? まあ、好奇心旺盛だからやりたがるだろうけど、多分何も理解出来ないと思うわ」
「ふふっ。それもいい経験だよ、きっと」
広い施設の中は、ガラス越しにフライトシミュレーターやモックアップなどが見下ろせ、実際の訓練の様子も一般公開している。
今日はファミリーデーのイベントとして、子どもたちがパイロットやCAの制服を着て、お仕事体験が出来ることになっていた。
「ではパイロットをご希望のお子さまは、こちらに集まってくださいね。CAをご希望のお子さまは、あちらのエプロンを着たお姉さんのところに行ってください」
川原の案内に、翔一は「はい!」と元気に返事をしてから、翼の手を引いて野中たちのもとへ行く。
「舞は?」
恵真が尋ねると、舞は困ったように首を振った。
「じゃあ、お母さんとここで見てようか」
「うん」
すると美羽が舞の手を引く。
「まいちゃん、あっちいこー」
「え?」
美羽はトコトコと、CAのエプロン姿の佐々木に近づいた。
「あら! 可愛いCAさんだこと。伊沢さんの美羽ちゃんと、佐倉さんの舞ちゃんね。大きくなったわねー」
しゃがんで声をかける佐々木に、美羽はにこにこと笑顔を振りまく。
「ちょっと、美羽? パパはこっちだよー」
伊沢が後ろから呼んでも、美羽はちっとも反応しない。
「あーらら。フラれちゃったわね」
こずえがそう言うと、伊沢はシュンと肩を落とした。
「じゃあ、美羽ちゃんと舞ちゃん。早速制服を着てみましょうか。ジャケットとエプロン、どっちがいいかしら?」
佐々木がハンガーに掛けた子ども制服を掲げて見せると、美羽は「こっちー」とピンクのエプロンを指差した。
「美羽ちゃんはエプロンね。舞ちゃんは?」
聞かれて舞は、「えっ?」と戸惑う。
やりたくないのかな、と恵真は舞の様子をうかがった。
「えっと、こっちにします」
舞がジャケットを指差すと、佐々木はにっこり笑って頷いた。
「はい、分かりました。ではどうぞ、着てみてくださいね」
手渡されたジャケットを受け取り、舞はそっと恵真を見上げた。
どうしよう、と目で問いかけてくる。
「舞、着てみる?」
「……うん」
自信なさげな舞に、恵真はジャケットを広げた。
舞はそっと腕を通してから、ボタンを留める。
「あら、似合うね、舞」
「ほんと?」
「うん、よく似合ってる。すっかりお姉さんね。美羽ちゃんと写真撮ろうか」
「うん」
ピンクのエプロンを着てご機嫌な美羽と一緒に、機内の客席を再現したモックアップで写真を撮る。
そのまま保護者は客席に座り、子どもたちは佐々木のレクチャーでお仕事体験を始めた。
こずえがキョロキョロと中を見渡して声を上げる。
「あれ? こずえちゃん、ここに来るのは初めてだっけ?」
「うん。美羽が小さかったから、今まではハンガーだけしか行ったことなかった」
「そう言えばそうだったね。美羽ちゃん、3歳になったから、今日はお仕事体験も出来そうね」
「どうかなー? まあ、好奇心旺盛だからやりたがるだろうけど、多分何も理解出来ないと思うわ」
「ふふっ。それもいい経験だよ、きっと」
広い施設の中は、ガラス越しにフライトシミュレーターやモックアップなどが見下ろせ、実際の訓練の様子も一般公開している。
今日はファミリーデーのイベントとして、子どもたちがパイロットやCAの制服を着て、お仕事体験が出来ることになっていた。
「ではパイロットをご希望のお子さまは、こちらに集まってくださいね。CAをご希望のお子さまは、あちらのエプロンを着たお姉さんのところに行ってください」
川原の案内に、翔一は「はい!」と元気に返事をしてから、翼の手を引いて野中たちのもとへ行く。
「舞は?」
恵真が尋ねると、舞は困ったように首を振った。
「じゃあ、お母さんとここで見てようか」
「うん」
すると美羽が舞の手を引く。
「まいちゃん、あっちいこー」
「え?」
美羽はトコトコと、CAのエプロン姿の佐々木に近づいた。
「あら! 可愛いCAさんだこと。伊沢さんの美羽ちゃんと、佐倉さんの舞ちゃんね。大きくなったわねー」
しゃがんで声をかける佐々木に、美羽はにこにこと笑顔を振りまく。
「ちょっと、美羽? パパはこっちだよー」
伊沢が後ろから呼んでも、美羽はちっとも反応しない。
「あーらら。フラれちゃったわね」
こずえがそう言うと、伊沢はシュンと肩を落とした。
「じゃあ、美羽ちゃんと舞ちゃん。早速制服を着てみましょうか。ジャケットとエプロン、どっちがいいかしら?」
佐々木がハンガーに掛けた子ども制服を掲げて見せると、美羽は「こっちー」とピンクのエプロンを指差した。
「美羽ちゃんはエプロンね。舞ちゃんは?」
聞かれて舞は、「えっ?」と戸惑う。
やりたくないのかな、と恵真は舞の様子をうかがった。
「えっと、こっちにします」
舞がジャケットを指差すと、佐々木はにっこり笑って頷いた。
「はい、分かりました。ではどうぞ、着てみてくださいね」
手渡されたジャケットを受け取り、舞はそっと恵真を見上げた。
どうしよう、と目で問いかけてくる。
「舞、着てみる?」
「……うん」
自信なさげな舞に、恵真はジャケットを広げた。
舞はそっと腕を通してから、ボタンを留める。
「あら、似合うね、舞」
「ほんと?」
「うん、よく似合ってる。すっかりお姉さんね。美羽ちゃんと写真撮ろうか」
「うん」
ピンクのエプロンを着てご機嫌な美羽と一緒に、機内の客席を再現したモックアップで写真を撮る。
そのまま保護者は客席に座り、子どもたちは佐々木のレクチャーでお仕事体験を始めた。



