報復を最愛の君と

これが…私の過去。


何も覚えていない。


私は昔から宮殿に住んでいるはずだし、私はイコロ国を継ぐはずの姫なんだ。


そうお父様に教わってきた。


でも、これだけは言える。


ラクは嘘をついていない、これだけは絶対だ。


「悔しいよ…」


覚えていない私が、ラクに全てを背負わせた私が、父を覚えていない私がどうしても許せない。


もっと違う未来があったんじゃないか、と。


それと同時に、村を崩壊へ導いたそのふたりに強い怒りを覚えた。


「あのカナタとかいう奴、あれはユウセイとアヤカの協力者だ。この目で見たから確かな情報だよ。裏では闇の研究者と有名なんだ」


「カナタが…?」


そう考えると、私の村が襲われたのはカナタの研究材料のためということになる。


出会った時から、私は最初からだまされていたのだ。


なにも、考えられなくなった。


頭が真っ白になり、まるで何か固いもので思い切り頭を殴られたような気分だ。