「綾っ!」
「えっ…」
急にかけられた声に、反射的に振り向いた。
でもその声は、ここで聞こえるはずのない声。
「綾!」
「楓…?」
別の学年のはずの楓が、謎に、廊下の向こうにいた。
「え、なんで…」
「なんで、じゃない…転校生が二年に来るとか騒いでたから、どんなやつか見に来たんだよ…」
珍しく慌てながらこっちへ来た。
「私…全然大丈夫だよ!」
「え〜?何、誰〜?」
ひょこっと私の後ろから顔を出した梨生くん。
「ひゃああっ…りっ、梨生…くん!」
「梨生?」
楓がすごい形相で梨生くんと私を見比べた。
わああぁぁっ…楓の綺麗な顔がすっごい形相で怖いよー…。
「あああっ……えっとねっ、今日転校してきたの」
「綾に近づくなよ」
こ、ごごごごごわいよ〜…。
「ううっ、怖いよ〜。綾ちゃあああぁぁあん」



