次の日の朝、学校に着くと
ざわざわとした空気が流れていた
「……ねえ、聞いた?蒼くん、来てないらしいよ」
「なんか、SNSで問題起きたらしくて……」
小さな声が、廊下のあちこちから聞こえてくる
菜亜は、荷物をしまいながらも
胸の中がざわついていた
(何か……起きた?)
放課後
教室を出ようとしたそのとき
「……菜亜」
声をかけてきたのは、愛翔だった
「ちょっと、来て」
少し戸惑いながらも
菜亜は言われるがまま、校舎裏へとついていく
「悠が、何したか……知ってる?」
「え?」
「今回の件、あいつが動いたんだよ」
菜亜の目が見開かれる
「蒼の裏垢の件、証拠集めて
言葉じゃなく、“行動”で止めた」
「……俺も手伝ったけど、全部悠の判断だった」
「お前を守るために、ずっと黙ってやってた」
「……“あの子が俺を信じてくれてるなら、それに応えたい”って」
言葉が、出なかった
菜亜は何も知らなかった
怖くて言い出せなかっただけなのに
悠は、全部わかってたみたいに
全部背負って、全部処理してた
(……知らなかった)
(わたし、あの人の“ほんとうの優しさ”……まだ何も知らなかったんだ)
目の奥が熱くなるのを、こらえきれなかった
愛翔は
そんな菜亜の姿を見て、ふっと笑った
「泣くの、早ぇよ」
でもその笑顔は、あたたかかった
ざわざわとした空気が流れていた
「……ねえ、聞いた?蒼くん、来てないらしいよ」
「なんか、SNSで問題起きたらしくて……」
小さな声が、廊下のあちこちから聞こえてくる
菜亜は、荷物をしまいながらも
胸の中がざわついていた
(何か……起きた?)
放課後
教室を出ようとしたそのとき
「……菜亜」
声をかけてきたのは、愛翔だった
「ちょっと、来て」
少し戸惑いながらも
菜亜は言われるがまま、校舎裏へとついていく
「悠が、何したか……知ってる?」
「え?」
「今回の件、あいつが動いたんだよ」
菜亜の目が見開かれる
「蒼の裏垢の件、証拠集めて
言葉じゃなく、“行動”で止めた」
「……俺も手伝ったけど、全部悠の判断だった」
「お前を守るために、ずっと黙ってやってた」
「……“あの子が俺を信じてくれてるなら、それに応えたい”って」
言葉が、出なかった
菜亜は何も知らなかった
怖くて言い出せなかっただけなのに
悠は、全部わかってたみたいに
全部背負って、全部処理してた
(……知らなかった)
(わたし、あの人の“ほんとうの優しさ”……まだ何も知らなかったんだ)
目の奥が熱くなるのを、こらえきれなかった
愛翔は
そんな菜亜の姿を見て、ふっと笑った
「泣くの、早ぇよ」
でもその笑顔は、あたたかかった



