ねえ、最近……なんか変じゃない?」
昼休みの屋上
お弁当を囲む女子メンバーの輪の中で
希衣がぽつりと口を開いた
「何が?」
「SNS……なんか、私たちのこと書かれてる気がするの」
その声に、莉愛と一華も一瞬止まる
「……あ、それ思ってた。てか、悠くんと菜亜の話っぽくない?」
「しかも微妙に捻じ曲げられてる感じで」
菜亜は、ドキッとした
最近、裏垢をフォローしてくる“知らないアカウント”が増えてた
しかも、どれも同じような雰囲気で
“匂わせ”みたいな投稿や
“恋人トラブル”をにおわせるワードばかり
「……まさか、あの子……?」
「斉藤蒼?」
莉愛が言うと、希衣も頷いた
「この前、わざわざ私にも話しかけてきたの。菜亜と悠のこと」
「“あのふたり、うまくいってる?”って」
「うわ、ぞわっ……」
一華が鳥肌を立てるように背筋を伸ばした
「でも、悠には……言いづらくない?」
「言ったほうがいいと思うよ」
希衣の目は真剣だった
「黙ってたら、悪意のあるやつの“思うツボ”だもん」
菜亜はうなずくしかなかった
(……このまま放っておいたら
悠に、何が伝わるかわからない)
(それでも……怖かった
“悠に面倒な女”って思われるのが)
でも
“守ってもらう”だけじゃ、ダメだって思った
昼休みの屋上
お弁当を囲む女子メンバーの輪の中で
希衣がぽつりと口を開いた
「何が?」
「SNS……なんか、私たちのこと書かれてる気がするの」
その声に、莉愛と一華も一瞬止まる
「……あ、それ思ってた。てか、悠くんと菜亜の話っぽくない?」
「しかも微妙に捻じ曲げられてる感じで」
菜亜は、ドキッとした
最近、裏垢をフォローしてくる“知らないアカウント”が増えてた
しかも、どれも同じような雰囲気で
“匂わせ”みたいな投稿や
“恋人トラブル”をにおわせるワードばかり
「……まさか、あの子……?」
「斉藤蒼?」
莉愛が言うと、希衣も頷いた
「この前、わざわざ私にも話しかけてきたの。菜亜と悠のこと」
「“あのふたり、うまくいってる?”って」
「うわ、ぞわっ……」
一華が鳥肌を立てるように背筋を伸ばした
「でも、悠には……言いづらくない?」
「言ったほうがいいと思うよ」
希衣の目は真剣だった
「黙ってたら、悪意のあるやつの“思うツボ”だもん」
菜亜はうなずくしかなかった
(……このまま放っておいたら
悠に、何が伝わるかわからない)
(それでも……怖かった
“悠に面倒な女”って思われるのが)
でも
“守ってもらう”だけじゃ、ダメだって思った



