「ここは……」 そこはライトアップされて、涼しげなミストが降りそそぐ夜の遊園地ではなかった。 目の前には見慣れたピンク色の壁の店。 「行くんだろ、ドラッグストア」 「あ、ありがとうございま……」 と綾都が言いかけたとき、 「クマッ!」 と慶紀が看板の端にいる、このドラッグストアのマスコットのクマを見て叫ぶ。 「……お前だったのか」 このクマ、前世の親の仇かなにかですか、 と思う綾都は、自分が送ったクマのスタンプの表情のせいで、慶紀が悩んでいたことを知らなかった。