寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました

 侑矢は体育会系だが、わりと話が合う。

 学生時代は、いくらイケメンでも、運動部の奴とは話が合わないと思っていたものだし。

 向こうも思っていたようだが。

 大人になって、お互い心が広くなったのか、この典型的な体育会系のイケメンの友人とも、結構話せる。

 仕事や酒という共通の話題があるからだろうか。

 そんな話を前、美鳥たちにしたら、
「いや、なんで、『体育会系のイケメン』でひとくくりなの?
 彼らに人権はないの?」
と言っていたが。

「綾都。
 仕事、一段落したんだろ?

 今日、みんなで呑みに行かないか?」

「あー、そうだね。
 行こうか」

 もうちょっと睡眠時間を確保したい感じだったが、みんなと呑むのはいい気分転換になる。

 みんなで呑み会の打ち合わせをしているとき、視界の端になにかが映った。

 隣の部署の部長と話している黒っぽいスーツの、ちょっとアクの強そうなイケメン。

 目鼻立ちが整いすぎていて、威圧感がある。

 そんな彼の後ろに、何故か、赤い太鼓橋が見えた。