「綾都も気に入ったようでよかったわ~。 あそこはおうちがいいから。 姉さん、留袖は新調した方がいいわよ」 すでに結婚式の算段をしている花実の言葉を聞きながら、綾都は、 「仮眠とってから、会社戻る」 とリビングにいる母と花実に言い、二階に戻った。 「最近の子はドライねえ。 自分の結婚が決まったのに、ひとごとみたい」 と言う花実の声が聞こえてきた。 誰の結婚が決まったんだろうな、と思いながら、綾都はふかふかのベッドにダイブする。