「夕食はもう食べたんだろう? 近くでちょっと呑むか」 「そうですね」 慶紀は無言で、さっき雑誌を見ていた。 「あ、買うのなら、待ってますよ」 「いや……別にいらないんだが。 店に入った以上、なにか買わないと悪いかなと思って」 「あ、それ、すごいわかります」 「だが、このサイズの雑誌を持って歩くのはちょっと」 「そうですね~。 飲み物とか買うのもあれですよね。 これから飲みに行くのに。 グミとか買いましょうか、私」 「グミ好きなのか?」 「いいえ」 二人は沈黙した。