寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました

 表通りのコンビニに行くと、慶紀の姿が見えた。

 遠くからでもわかるな、と綾都は思う。

 同じくらい長身の人が隣にいたのに、何故か慶紀だけが目に飛び込んできたのだ。

「お、遅くなりましたっ」

 雑誌のコーナーにいた慶紀に息を切らせてそう言うと、慶紀は手にしかけていた雑誌を置いて、振り向いた。

「いや、そんなに待ってない。
 走ってきたのか。

 すまなかったな。
 家まで迎えに行けばよかったんだが」

 今日は車じゃなかったし、まだ暗くないから、ここで待ち合わせた方が早いかと思ったんだが、と慶紀は言う。

「いえいえ。
 大丈夫です……あっ」

 あ? と慶紀がこちらを見た。