「でも、そういうとき、ありますよね。
今、払うこれが全財産みたいなとき」
と綾都が笑った瞬間、洋海が言った。
「33円になります」
……33円が全財産は悲しいな。
大学のとき、5円ってことがあったけど、と綾都が思ったそのとき、
「おぼっちゃまっ」
と入り口の方から声がした。
今日、ご招待したのだが、もう仕事を辞めて、息子さん夫婦の近くに住まいを移したというばあやさんは、都合で来られないということだった。
なんとか顔だけでも見たいと言っていたのだが、間に合ったようだ。
白神さんが着替える前でよかった、と思いながら、綾都は顔を上げた。
着物姿の、人の良さそうな、ふっくらしたおばあさんがにこにこしながらやってくるところを想像していたのだが。
年をとった愛みたいな人がやってきた。
ばあやさんゴージャス!
思ってたのと違うっ!
今、払うこれが全財産みたいなとき」
と綾都が笑った瞬間、洋海が言った。
「33円になります」
……33円が全財産は悲しいな。
大学のとき、5円ってことがあったけど、と綾都が思ったそのとき、
「おぼっちゃまっ」
と入り口の方から声がした。
今日、ご招待したのだが、もう仕事を辞めて、息子さん夫婦の近くに住まいを移したというばあやさんは、都合で来られないということだった。
なんとか顔だけでも見たいと言っていたのだが、間に合ったようだ。
白神さんが着替える前でよかった、と思いながら、綾都は顔を上げた。
着物姿の、人の良さそうな、ふっくらしたおばあさんがにこにこしながらやってくるところを想像していたのだが。
年をとった愛みたいな人がやってきた。
ばあやさんゴージャス!
思ってたのと違うっ!



