「この度は、お買い上げありがとうございます」
百貨店でちょっとしたものを買ったときのようなことを言いながら、真晴と秀子もやってきた。
佐野も現れ、
「私、撮りましょうか?
雛壇に上られて、皆さんでどうぞ」
と微笑んで言う。
「素敵な方っ」
と秀子が夢の階段を駆け上がるような顔をした。
「……でも、彼女とかいらっしゃるんでしょうね」
さあ? と綾都が言い終わらないうちに、
「どのみち、素敵な人とは付き合わない方がいいわ。
どんな人も、別れるときには最低男になるから。
付き合わない方がずっと素敵な人と思ったままでいられるわよね……」
と言い出す。
意外なマイナス思考!
なにがあったんですかっ、秀子さんっ。
夢の階段を駆け下りている!
と綾都は思った。



