寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました

 慶紀が振り向き、
「いつもと違うことしてみるといいんだったな」
と言う。

 身を乗り出し、ちょっとだけ口づけてきた。

 えー……

 えー……

 えーっ!?
と事態について行けず、綾都は固まる。

 信号が青になった。

「な、なにか食べるか?」
「そ、そうですね」

 沈黙するのが、ちょっと怖かったので、慌てて綾都は言った。

「なにか、ちょっと軽いもの……。
 ラーメンとか?」

「ラーメン、軽いか?」

 まあ、ラーメンでいいか、と慶紀は言う。

「というか、ラーメンって聞いたら、もうラーメンしか考えられなくなってきたんだが」

 私もです、と綾都は言う。