寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました

「そうですね、わかりました」

 電話を切って、振り返った慶紀が言う。

「大変だ。
 夜までに帰らないといけなくなった」

「帰りましょう」

 お父様にご挨拶をしておかねばなるまい。

 どのくらい日本にいらっしゃるのかよくわからないし。

「しかし、ここは山の中。
 車もあまり通らない。

 困ったな。
 押すかっ」

「そうですね」

「お前は乗ってろ」

「私も押しますっ」
とやっているうちに、耕史郎本人から電話があった。