寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました

「橋が落ちたから帰れないとでも言え」

 本格ミステリーか……。

「来るとき、一度も橋通ってないんだが」

「通ったことにしろ。

 あ、そうだ。
 今、会社なんだが、ちょうど花実さんが来てるんだよ。

 代わろう」

 えっ?
 なにを話せばっ? と慶紀は焦る。

 確かに、この間も会ったが。
 ロン、とか、チー、とかしかしゃべってない気がする、と、

「それはしゃべったことになるのか」
と櫂に言われそうなことを思う。

 迷っている間に花実がもう電話に出てきてしまった。