「なんで、断ったんだよ。 愛さんが二人で旅行行ってこいって言ったんだろ?」 次の日、慶紀のもとに櫂から電話がかかってきた。 「お堅いこと言ってないで」 これだから優等生は、と言う櫂に、慶紀は静かに反論する。 「……なんで優等生やってたと思う。 真面目で融通がきかないからだよ」 「どんな逆ギレだよ……」 「櫂が行けばいいだろ」 と言って、今度は、 「相手がいないよっ」 とこっちがキレられた。 いや、別に、男同士で行ってもいいのでは……? と思いながら、電話を切る。