鼻歌まじりにマンションに戻ってきた秀子は見た。 慶紀が女性物の靴を手に、ゴミステーション横の水道の前にいるのを。 ゴミステーションが水道の横だったのは、たまたまだったのだが。 思い詰めたような顔で靴を手にしている慶紀を見た秀子の頭の中に妄想が駆け巡る。 靴を始末しようとしているっ。 女性の靴っ。 まさかっ。 綾都の身になにかがっ。 思い通りにならない綾都を―― 殺害っ? 監禁っ!? 秀子は急いで綾都にメッセージを送ってみた。 お疲れ様のスタンプだ。