寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました

「あのキラッキラの(けが)れない目で見つめられると、なんだか裏切れませんしね」

 クーラーのよく効いた助手席で綾都が呟くと、慶紀が前を見たまま、ぼそりと言う。

「……穢すか」

 ――いや、どうやってっ?

「そうだな。
 マージャンにハマらせるとか?」

 あなたにとって、マージャンは穢れたものなのですね……。

「あとは……花札とか?」

「だったら、私、何十年と穢れてます」

「俺もだな。
 俺は、ばあやに習ったな、花札」

 ばあやさん、おぼっちゃまに、なにを教えてるんですか……。