白熱している試合を眺めていると、秀子がお礼にと会場で売っていたアイスを持ってきてくれた。 そのとき、知り合いと話している慶紀のところに、見知らぬ女性が近づいていくのが見えた。 二人して、つい、耳を澄ます。 「白神さんっ。 この間はありがとうございましたっ。 あの、今度、お食事でもいかがですかっ? これ、私の携帯の番号……」 「ちょっとっ!」 と秀子がそちらに向かって声を張り上げた。 「白神さんはこの子と結婚するのよっ」 と綾都を手で示し、ふふん、と勝ち誇ったように笑う。