どうしよう。 視線を外すか。 あそこから、人が覗いてますよ、と白神さんに言うか。 こらーっ、と言うかのどれかなんだと思うんだが、今後とるべき行動は。 ……いや、こらーっ、はないよな。 ほんとにこっち見てるのかわからないし。 まあ、あの赤い車の人みたいだし。 目が合ってるけど。 などと考えている間に、手招きされた。 綾都は慶紀に指示をあおごうとした。 だが、彼女が、しーっと口元に人差し指を当てる。 「あ、あの、白神さん。 先に下りててください」 と慌てて綾都は言った。