シオの退学を受け、僕は全てを悟った。
シオからの連絡がないのはお父さんに取り上げられたのであって、そしてお父さんはどうしてもシオを婚約者と結婚させたいんだということに…
だが、子供の僕にはどうすることも出来ない。
「シオ…」
僕は愛しい名前を呼び机に突っ伏して涙を流した。
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シオの退学の知らせを受けてから僕は再び部屋へと引き篭った。
シオの居ない世界は僕には耐えきれるはずもなかった。
ふたりの思い出の教室も今はただの教室で
僕は孤独で、ひとりきり
色褪せた世界で、色褪せた時間をただ過ごすだけの日々はとても苦痛で耐えられなかった。
「サト、ご飯ぐらい食べなさい」
「要らない」
「サト…!」
鍵をかけた扉からノックの音と母さんが扉にもたれかかる音が聞こえて来る。
「お願いだから…何か食べて…姿を見せて…心配よ」
「…」