卒業式当日

今日でひとりでの登校は最後になる。

周りの人が賑やかに談笑しながら登校する中、僕は今日もひとりで登校していた。

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久しぶりの普通の教室に着くと、既に数人の生徒が登校している。

それぞれの卒アルにメッセージを書き込む者、スマホで写真を撮る者、友達と談笑する者

それぞれが思い思いに時間を潰していた。

そして僕はここに居てもつまらないので別室へと移動して時間を潰していた。

「教室、辛い?」

「辛くない訳ないじゃないですか…僕はまだ辛いです」

「サトくん…そうよね、あんなに仲良くしてたんだものね…その、卒業式が終わったらふたりで会うの?」

「秘密ですよ」

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そして卒業式も終わり僕は駆け足で学校を飛び出す。

学校の校門を出た所でシオからのメールが届く。

待ちきれない、焦れったい気持ちのままバイト先前へと辿り着いた。

「サト!」

「シオ!」

こうして僕らは無事に卒業出来たことと、またふたりきりで堂々と会える喜びに暫く浸るのだった。

end.