スマホの画面が通知が来たことを告げる。
ぼんやりとスマホを眺めているとシオからのメールを受信した。
「…!」
【サトへ】
サト、今まで連絡出来なくてごめん。親父にスマホを取り上げられてたんだ
今は仕事で居ないから送ってみた
迷惑だったら返信しなくていいから
シオからのメールで世界が一気に色づき、輝きを放つ
「シオ…」
僕はスマホを手に取り、メールを打ち込む。
【シオへ】
久しぶり!メールわざわざ送ってくれてありがとう(*´˘`*)♡
迷惑じゃないから時間が許すまで沢山話したい
こうして、ふたりだけの秘密のやり取りが始まったのだった。
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シオからのメールで一緒のバイトで働かないか?と誘いを受けた、が。
学校も家族もバイトの許可を出してくれることはなかった。
「もー…」
【ダメそうか?】
通知欄にはシオからのメール
【ダメ。学校も家族もわからずやだよ】
【だったら、もう無許可で働こう。バレなかったら大丈夫だから】
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シオの紹介で僕はシオと同じカフェでバイトを始めた。
幸せな時間だった。
ショウにみつかる前までは…
「「いらっしゃいま…!」」
お客さんが来たことを告げるベルが鳴る。
僕とシオは休憩を終えて、丁度ホールに立った所だった。
「シオ〜!また来たぞ!…なぁ、そいつとは接触禁止じゃなかったっけ?なんで居んだよ?」
僕をショウから守るように僕の前にシオが出る。
「ショウ…お前だろ?匿名で学校と親父にチクったの」
「あぁ、なんだバレてたか…そうだよ。シオの推測通りだ」
「やっぱりか…」
「もう証拠も押さえてるからこれを親父さんと学校に渡せばお前は退学だろうなぁ?」
とニヤニヤしながらショウは僕をみつめる。
「もし、そうなったら俺も退学する」
「シオ!?」
「シオ!どうして…どうしてそうなるんだよ?」
「どうしてって…どうしようもないぐらい俺がサトを求めてるし、愛しているってだけだ」
「どうして…!俺じゃねぇんだよ…!」
「それは…俺はサトに惚れて結ばれるのが運命だったんだと思う」
「シオ…!僕もシオに惹かれて、結ばれるのが運命だったんだって思ってるよ!」
シオの告白に僕も聞き惚れ、そう返事をしていた。
その言葉を聞いたショウは歯を食いしばり、涙を堪えながらそっと去って行った。