一瞬だけ誰のだろう、と思ってしまった。 自分はこんなところに手紙を挟んだ覚えはない。 考えるまもなく理解した。 衣都、だろう。 まるで遺言書のように白い紙を開く。 怖いし、見たくない。衣都の死を受け止められない。 それでも手は動く。 せめて、衣都を理解したい。 その願望のままに。