家に帰って、震える手で表紙をめくる。 今年の西暦が刻まれた革表紙が、ざらりと指を撫でる。 1月の前のメモ欄に、ころりと丸い衣都の字があった。 滲みそうになる目を凝らして読む。 『流星、私の声も顔も忘れてしまったとしても、どうかこの中の1つでもいいから、覚えておいてね。約束だよ。』