―――衣都には黙っておいてって言われていたの。でもごめんなさい、流星くんには知っておいてほしかった。
俯きながら、おばさんはそう言った。
―――詳しいことはあの子に聞いて頂戴。私の口から話すことじゃないし…私も、現実を受け止めきれてないの。
ごめんなさい。
もう一度、おばさんはそう言って、俺に病院の場所と番号を伝えた。
俺は夢うつつの気分でバスに揺られている。
病院は近くの、でもそれなりに大きな都立病院で、衣都はそこの病棟に入院しているのだと言っていた。
カウンターに名前を伝え、会いに行く。
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