秋の夕日は美しい。
空の西側がオレンジ色一色に染められたかと思うと、白と黄色の混じり合った、温かで眩しい光がビルの窓を反射して消えていく。
東側は薄っすらと緑のリンゴ色をしていて、その後に夜がやってくるのだ。
衣都の病室は、病院の中でも西側にあり、衣都は秋の美しい、まばゆい夕日をいつも窓から眺めていた。
起き上がることもできなくなり、医療ドラマに出てきそうな呼吸するための機械みたいなのや心電図やらが彼女の病室に置かれるようになり、衣都の両親も頻繁に出入りするようになった。
俺も心配で衣都につきっきりになり、学校を休む日もあったが、教師たちはそれを黙認していた。


