秋の気配が、近づいている。 病院に通い続けていると、夏休みは流れるように終わった。 全く涼しくなんてないけれど、それでも風が秋の匂いを運んできているのがわかる。 秋は寂しくて、そして美しい気配がする。 そう、衣都は微笑んだ。 暗い気持ちは、衣都の前では隠す。俺の恋と一緒に。 衣都はもう、立ち上がれなくなっていた。