フリーマーケットで人形やゲーム用のカードを買ったり、夏に水遊びをしに来たり。
小学校の忘年会もどきにも参加した。
あの頃はまだ衣都も俺も小さかったな…。
感慨にふけりながら野原を見渡す。
小さめの林に囲まれた、秘密基地のような野原。
そこは他のスペースや野原よりも小さく、林の中に隠されるようにある上地図にも載っていない、俺と衣都しか知らない場所だった。
近くにトイレや自販機もあり、ベンチまで完備されている優れた立地。
近くに金木犀の木があって、秋になるとかぐわしい香りが野原に充満していた。
ここは、衣都のお気に入りの場所だった。


